セミナー | 日本オーソモレキュラー医学会について
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阿部 博幸 (国際統合医学会理事長,九段クリニック理事長,九段クリニック統合医療センター)
私どもの長年の臨床経験において、どうしても原因不明の訴えを起こす患者様がおられます。生化学検査は正常値でなかなか不定愁訴の原因の特定に苦しむケースがあります。そのような時、食物およびその他のアレルギーの検査をされてみてはいかがでしょう。食物アレルギーの中でも遅行性のIgGアレルギーは中枢神経系を抑圧するので様々な不定愁訴の原因の可能性があります。また、健康で長寿を全うするにも要らぬ炎症の原因となるアレルギーを特定し、余計な免疫系を刺激しないよう極力アレルギーを引き起こさない努力も必要です。アメリカのアンチエージング医療の現場においても食物などのアレルギー検査は基本チェックリストのトップに位置づけられています。それほど重要ですので今後日本の臨床においてもさらに採用される事を望みます。
<ドクター紹介>
阿部 博幸(国際統合医学会理事長,九段クリニック理事長,九段クリニック統合医療センター)
Hiroyuki Abe M.D.
1964年 | 札幌医科大学医学部卒業。 |
1965年 | 慶応義塾大学医学部付属病院にてインターン修了後、米国に留学。 |
1972年 | ペンシルバニア大学小児病院及び、クリーブランド・クリニックにてフェローをつとめる。 |
1975年 | 順天堂大学講師、日本大学助教授をへてスタンフォード大学客員教授、カリフォルニア大学客員教授歴任。 |
1988年 | 医療法人社団博心厚生会を設立、理事長に就任。 |
現 在 | 杏林大学客員教授を務める。 |
水上 治(日本オーソモレキュラー医学会理事長、健康増進クリニック院長)
多種多様の疾患の原因として食物アレルギーが存在しますが、従来からあるIgEの検査 ではほんの一部しかわかりません。 食物アレルギーはサバによる湿疹のような直ちに
起こるものはわずかで(即時型)、2〜3日後に起こる症状も多いので、判定が難しい現 状でした(遅延型)。 そこで米国を中心として行われているのがIgGアレルギー検査です。
この検査ではかなり正確に遅延型食物アレルギーを判定できますが、わが国では行わ れておらず、米国に血清を送っています。従来の検査でははっきりしないいろいろな
病気の背後に遅延型アレルギーがありますので、この検査をお勧めします。
当医院では多くの神経系疾患、うつ症状、自閉症、注意欠陥障害の患者樣方を診ていますが、IgGアレルギー反応陽性の方はかなり多いです。 これらの患者の方々はアレルギー食品を除去するだけでも症状の改善が期待出来ますので、これは本当に検証すべき重要な点です。
<ドクター紹介>
北原 健( ブレイン・ホリスティックコンサルタンツ代表,日本オーソモレキュラー医学会講師)
勉強のできる子と出来ない子供の違いはどこにあるのでしょうか。理由は様々で特定は出来ないと思いますが、勉強の出来る子は以外と授業中の集中度が高く、短時間の予習と復習で飲み込んでしまいます。それに対して勉強で苦しむ子は授業中の集中力が落ちていないでしょうか。人間はメンタルな生き物ではありますが、身体の特に脳の生化学のバランス、体内の免疫系サイトカインの状態なども日常の言動・行動に影響を与えます。
注釈:今日流行りのトランス脂肪酸です。ジャンクフード、悪質な油で調理された安価で悪質な食物はリノール酸とアラキドン酸の過剰を招きます。これは今日あまりに多くの方の食物とは言いがたいジャンクの過剰摂取が原因です。アラキドン酸などの過剰はプロスタグランジン2の過剰を招き、これによりTh1が低下、Th2による上記抗体生産が過剰になりアレルギー体質に堕ちいってしまうのです。さらにアレルギーで生じたIgEとIgG反応によるケミカルメディエーターの放出は腸管の炎症を引き起こし、粘膜バリアーへの障害となりさらなる食物分子が多く通過してしまいアレルギーに拍車をかけることになります(腸管侵漏症候群)。
ポルフィリン検査は、ASDご家族向け特別限定価格として以下の価格で提供されます。
アレルギーは主にIgGとIgEをみますが、上記IgG検査は指先からの穿刺による検査となり、IgEをみることができません。
IgEをみるには血清検査が必要で、アメリカの主なクリニックではIgGとIgEの検査を勧めています。
但し、幼児など採血が困難な場合はIgGのみを見ることにも価値は十分あります。